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現役の語り4 生地進歩君

第4話 平成15(2003)年8月
部長 生地進歩君

今年の合宿は8月15日~18日までの4日間、千葉で行われました。
16日(2日目)・17日(3日目)に東京文化会館で開催された「第3回合唱の祭典(コーラスパーク)」に参加するためでした。

 62代目部長の生地進歩です。読みにくいですがイクチ・ススムと呼んでください。
 この度は東京公演での感動と感謝をこうしてお伝えできる機会を頂き、大変嬉しく思います。今回、東京の舞台は振り返ってみれば大成功でした。長くなりそうですが、少しずつ話していきたいと思います。

 一日目、バスは雨の中春日丘を朝8時に出発して、割烹旅館「玉川」に到着したのは夜の8時過ぎ。12時間以上の長い「バス旅」に体力も削られていましたが、泊まった旅館が『割烹』旅館というだけあって料理がとてもおいしく一気に疲れが吹き飛びました。食べ終わるころにデザートまで出てきて感激しました。この時点で僕の中での東京合宿は成功でした。予定を大幅にくり上げたため忙しくバタバタと風呂に入り、少し風呂場で歌い、ふとんに入り就寝。舞台の緊張より旅の疲れが上回りその日はすぐに寝ることができました。

 二日目、昨日降っていた雨はやむことなく降り続き、音楽部恒例の朝のトレーニングは残念ながら、室内で…。今考えると東京では雨が降ってない時間の方が少なかったように思います。食事を終え東京文化会館へ出発しました。着いてすぐリハーサルです。2カ月間練習してきた「ヒナ段」の位置が違い、想定していた舞台の広さが半分の状態になるというアクシデントもありましたが、2時間半でなんとか舞台の間隔をつかむ事はできました。しかし、この時点でみんなの歌も動きもテンションも到底舞台に立てるものではなく不安の残るリハーサルとなりました。その後、合同舞台の練習を2時間、そして本番前、体調を崩して練習を抜けて休憩する部員もちらほら出始め、不安はつのる一方でした。 
 本番直前の練習で曲順の変更はありましたがこの日は『カルメン』『鶴』『Pie Jesu』『コマソン』という曲順となりました。「曲と動きがあっていてよかったよ」と後でほめられた『カルメン』は、曲ごとに拍手が大きくなり気持ちものって演奏できました。『鶴』は練習で何回もできてないと注意されていたところが本番でも出来ていなかったような気がして正直悔やまれる一曲でした。『Pie Jesu』はソリストの力で成功だったと思います。そして、この日ラストの『コマソン』!最高でした!予想以上に受けがよく、住友生命の看板を上げたところで拍手と笑いが起こり、これはいけると思いました。今まで経験したことのない大きな拍手と笑いにどんどん気持ちがのってきて楽しむことができました。舞台後のみんなのテンションと表情が舞台の成功を表していました。ハイテンションのまま交流会を終え、旅館へ9時過ぎに到着。この夜、清原先生が二年生だけを集めてミーティングを開きました。「このままで満足していいのか?『コマソン』とかのギャグで拍手をもらうんじゃなく歌のみで勝負した曲で感動させてなんぼやろ。二年生こんだけおるんやろ、もっと引っ張っていかな」この時入れられた喝が次の日の本当の感動へつながったと思います。先生本当に感謝しています。

 三日目、朝少しの時間で近くの海まで行きました。なぜか僕はきれいなビーチを想像していたのですが眼下に広がるのは大阪湾のような海でした…。都会の海は同じような顔ですね。この日は朝から近くの公民館で練習。グループに分かれて簡単な和音のハモリの発表しあいなど、合宿らしい練習もしました。本番の午前にこんな練習ができる清原先生をまた尊敬してしまいました。午後東京文化会館へ着いてから練習時間の合間に上野公園の西郷隆盛像を見にいきました。変な話ですが西郷さんと清原先生はそっくりでした(笑)。
 4時半からの本番この日は『ライオンキング』『鳳仙花』『鶴』『アニソン』。本番前も注意だらけだったので、演奏が終わってからはほとんどの部員がボロ泣きになるほど感動的なものでした。去年、僕らが一年生として立った舞台、次は新一年生を加え二年生として立つ。それは思っていたよりも難しくて、最後の最後まで感動が伝わってこないと、練習中は言われていました。僕らの『ライオンキング』は完成してないんだと合宿中ずっと不安でいました。みんなも同じような不安をいだいていたと思います。それが『ライオンキング』がクライマックスになればなるほど感動がこみ上げてきて、舞台は練習では感じたことのない雰囲気につつまれました。後の話でお客さんや司会者の方、清原先生と何人もの人が泣いていたと聞いて大変うれしく思いました。自分たちの感動が聴いている人に感動を与える。すごく大きなすばらしい経験をすることができました。『鳳仙花』は韓国の方が来られると急遽この日に歌うことを決めました。そして、前日よりも気分ものって歌った『鶴』は、終戦後の貧しかった時の日本を思い出して涙が出てきたよと感想をいただきました。ラスト『アニソン』も『コマソン』並み、それ以上にうけて最後のヤマトのポーズが決まった瞬間の、場内割れんばかりの大きな拍手は最高の気分でした。気持ちの面でも前日の何倍も感動しました。その後の合同曲の本番中、ガーフィールドが終わってから今に至るまでのいろんな事が思い出され、僕も少し泣きました。苦しかった事の方がこの二ヶ月間は多かった気がして、それもすべて報われた、そのような事を考えながらすべての舞台が終わってからの交歓会。みんなもノリノリで『コマソン』『アニソン』を再演してまた大きな拍手をもらいました。そこでいろんな方々と出会い、交流できたことも東京で得た大切な思い出です。舞台が終わってから感動を伝え合うってすばらしいことです。高校生でこれだけ多くの人と関わりを持って合唱を通じて知り合うことができる、音楽部にいるからこんな経験ができるのだと思いました。

 出発の朝、お世話になった旅館の女将さんたちの前で『ライオンキング』をしました。目の前で女将さんがボロボロ泣いているのを見て、その姿にまた感動したことも覚えています。東京で得た感動と出会いは一生忘れられない思い出となりました。清原先生についてきて、このメンバーでやってきて本当によかったと心から思いました。僕らが音楽部にいる意味が今回の東京公演ではっきりわかった気がします。これからも、このメンバーと一緒に感動していきたい。音楽部員としても人間としても東京公演は僕らを成長させてくれました。練習を見て下さった先生・先輩方、舞台を見にきて下さった方々、音楽部を支えて下さっているすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。まだまだ、未熟なところだらけな僕らですがこれからも本当によろしくお願いします。音楽部サイコー!!もっともっといろんな経験と感動が待っていると思っています。