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現役の語り5 荒井あづみさん

第5話 平成15(2003)年8月
『ライオンキング』で主役のシンバを演じた荒井あづみさん

今年の合宿中に行われた招待演奏ステージ、
「第3回合唱の祭典(コーラスパーク)【東京文化会館】(8月16日・17日)」の様子です。

 私たちがこの夏休み東京へ行き、東京文化会館というなかなか立つことはないであろうすばらしい舞台に立ったことは、私たちにとって忘れられない思い出となりました。
 少なくとも私は定演、言ってしまえば定演以上の感動を得て、大阪に帰ってくることができました。

 本番一日目、『カルメン』は、ずっと歌いながら演技をするというとても難しい曲でした。しかも私は扇屋・みかん屋・花屋・婦人…と色々ある役の中でパンピーでした。練習中はもちろん、本番もやることがなくて苦笑いのパンピーたち。『物売りの合唱』はパンピーには辛いものでしたがお客さんの反応はなかなかよく、拍手はとても心地よかったです。続く『来たぞ闘牛士が』では、私は闘牛士の「おっかけ」でした。みんなが狂ったかのように「イエーイ!」という中で「かっこいい☆すてき★」など恥ずかしいことを叫んでいました。相変わらず闘牛士の踊りはかっこよく、ばっちりきまっていました。エスパーダが客席登場する時に客席からの手拍子が起こり、いつになく部長さんはノッテいたように思いました。
 カルメンが終わり、『鶴』。この曲はずっと練習でも音が下がったり、語尾が強かったりと、ありとあらゆるところで注意をされていました。本番も音が下がり、あまり練習の成果が出ませんでしたが、「明日の舞台こそ!」と思いました。
 次に『Pie Jesu』。ペンライトを、信仰心たっぷりににぎりしめ始まりました。ソロの二人はばっちりハモッテいて、とてもきれいでしたが、合唱のハミングが聴こえなかったようです。
 まじめな曲が続いたので、次は『コマソン』です。静かに始まる住友生命。住友生命は看板が上がった瞬間にドッと笑いがきました。どうしてなのか今までつきとめたことはありませんでしたが、あるコマソン委員が聞いたところによると「何の曲だったっけ?聞いたことあるなあ~気になるなあ~」と思った時に看板があがるので、スッキリするそうです。東京のお客さまはひとつひとつに大きな笑いと拍手をくれました。中でも「武富士」はものすごい拍手でした。最後のポーズも決まりまくりでした。
 そんなこんなで一日目の舞台も終わり、ものすごい興奮していた私たちは「明日ももっとがんばろう」と心に決め、旅館へ戻りました。

 ついにやってきた舞台二日目、この日は『ライオンキング』でした。私は恐れ多くも主役のシンバをやらせていただいたのもあり、この東京の舞台では一番思い入れが強かったです。シンバを演じるにあたって、(元々泣き虫なのですが)いっぱい泣きました。衣装に着替えて舞台そでで色々なことを思い出していました。皆が「がんばってね」という応援とアメリカレベルのハグをしに来てくれて、気合が入ってきました。それにプラスして、『人』という字を3回書いて準備はできました。
 「今日もこの大地に大いなる日が昇る」ライオンキングが始まりました。皆がそれぞれの動物の動きでステージへ出て行きました。もはや一人となってしまった私はそでにあるモニターでみんなを見ながら歌っていました。
 『Circle of Life』が終わり、拍手が鳴って私の出番です。「みんな!おはよう!」と言ってあとは本能にまかせ演じました。父王が死んで泣くシーンで本当に泣いてしまいました。今までにないくらいに入り込んでいたのだと思いました。
 ライオンキングが終わり、礼をしたときには涙はとまることも知らないで流れ続けました。あの竹下景子さんに「泣かないの」と言って、涙を拭かれたことはおいしかったです(笑)。
 手を振ってとりあえず舞台そでにはけました。そこでは大半の人が泣いていました。「あづみありがとう」と言ってくれたのに感動し、また泣きましたが急いで着替えてまた並びに戻りました。
 それでもまだ、ライオンキングの感動と興奮がおさまらなかった私のそれからの記憶は非常にあいまいであまり書けなくて申し訳ないのですが『鳳仙花』では、来場されていた韓国の人も感動してくれたみたいでしたし、『鶴』では最高とはお世辞でも言えませんが一日目よりはよくなったことと思います。『アニソン』もうけましたし第二日目の舞台は大成功だったと思います。

 この夏休みの二大イベントのうちのひとつ、東京"合唱の祭典"では向こうの人も大変感動してくれて、そして私たちも大変感動し、言葉では言いあらわすことのできないようなすばらしい経験をすることができました。このような、すごい舞台に立てたことを喜ぶとともに、ここに至るまで様々なご迷惑をかけた先生方・先輩方に心からお礼を言いたいと思います。