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会長から 第81回

 5月の連休のさなか、新型インフルエンザの患者が見つかり、空港では国際線の便が到着すると機内での検疫が始まり水際での防止作戦が展開されていました。そして感染者の人数がニュースで毎日報道され、ついに渡航暦のない神戸の高校生が感染しました。部活で交流のあった高校生の感染者が次々と増え、とうとう5月16日茨木市の高校生の感染が確認されました。翌17日はわが母校の「藤蔭まつり」、今年は嘉門達夫のライブショーが計画されていました。準備を手伝うべく8時前に学校へ行くと、懸念していたとおり中止の決定がなされていました。準備していたものの片づけを手伝い、昼前に母校をあとにしました。神戸祭りをはじめ各地でのイベントが中止又は延期され、本当に残念で仕方ありません、でも感染防止の観点からは当然の決断であると言わざるを得ないでしょう。
 府内の高校をはじめ小中学校、幼稚園、さらに保育園まで1週間の休校園となり、近所や街中から子供の姿が消えていました。電車に乗るとほとんどの人がマスクをしており、マスクをつけていなかった私は、肩身の狭い思いをしました。そして新型インフルエンザに対する「過剰反応」が起きています。修学旅行や結婚式、病院の見舞いに会社員の出張などが中止や、敬遠されています。警戒心が度を過ぎたのか、集団感染が確認された関西が狙い撃ちされ、被害が目立ち始めました。特に観光地の神戸、京都の風評被害が大きそうです。そんな風評に対し、先日神戸市長が『ひとまず安心』の宣言を出されました、大阪府も今週末に「安全宣言」がでるようです。みんなの我慢の成果が出たのか徐々に感染者数が減ってきているようです、でもまだまだ安心できませんが少しほっとしたところです。
 先日久しぶりに「60歳のラブレター」という映画を見てきました。60歳を迎えた男の妻や、恋人に対するそれぞれの生きざまを3組の男女を通して等身大に物語ってくれていました。専務まで出世した建設会社を60歳の定年を機に妻と離婚し、若い恋人が興したベンチャー企業に再就職した男、営業に行くと大会社をやめた個人に以前の力はない現実を感じてしまう。一方妻は家事から解放され社交的になり明るく洗練されていく。そこに新婚旅行先の写真館の企画で30年後の相手に書いた手紙が男に届けられる。そして妻がずっとあこがれていたラベンダー畑の中で妻への返事を渡し、「もう一度30年前からやり直そう」と言う。私もまもなく60歳、いろいろと我慢してきただろう妻にどのように感謝すればいいのだろう、そんなことをおもい知らされる映画でした。

平成21年6月1日 音楽部OB会 会長 中村巧